【杜陵高:本校】遠くから語る(本校中庭にある巨大な黒いオブジェ)
杜陵高校本校中庭には、不思議な黒いオブジェがあります。
大きさは、高さ約1m×幅約2.5m×奥行1.3m、重さ4.3トン(見た目では重さは分かりません)の黒い石(石彫)。
明らかに人工的に人の手が加えられた黒い石です。名前は、『遠くから語る』とつけられています。
このオブジェの歴史を紐解いてみました。
平成19年に杜陵高校3回生の故 田口祐三 氏のご親族が、「杜陵高校に恩返しがしたい」ということで、オブジェ製作・設置の費用を全額負担していただく運びとなりました。
この話が持ち上がってから、当時の校長 松岡隆之 氏が、盛岡出身の野崎窮(きわむ)氏(当時 鳴門教育大学教授)に彫刻製作の依頼をしたそうです。
野崎氏は、その話を快諾し、中国福建省厦門(アモイ)まで足を運び、そこで入手した黒御影石(みかげいし)を船で徳島県に運び、約1年をかけて制作されたそうです。
野崎氏によれば、作品の題名は『遠くから語る』とし、岩手山をイメージしたものだそうです。
中庭の実際の作品配置も岩手山の方角を意識しているそうです。
杜陵高校の大先輩のご厚意により設置された黒い石彫。
学校から見える岩手山を意識して製作された石彫。
見る人にとっていろんなイメージが膨らむ石彫。
杜陵高校のシンボルとして、中庭に設置されています。
季節それぞれで、見え方が違うような気も・・・・・・
★寄贈者の紹介
故 田口 祐三 氏
昭和5年10月 紫波町日詰に生まれる
昭和26年3月 杜陵高等学校卒業(3回生)
昭和38年3月 中央大学大学院修士課程修了(法学研究科)
昭和40年 盛岡地方裁判所判事補
昭和58年 大阪高等裁判所判事
平成2年 仙台高等裁判所判事
平成7年 退官後は、弁護士として活躍
平成19年 永眠
★製作者の紹介
野崎 窮(きわむ)氏
昭和29年 盛岡市に生まれる
昭和56年 東京芸術大学大学院修了
平成5年 鳴門教育大学学校教育学部講師
平成9年 鳴門教育大学学校教育学部準教授
現在 埼玉県在住